2015年10月19日

清水もつカレーの定義

清水もつカレーは、カレーライスではなく、「モツのカレー煮込み」です。
元祖清水「もつカレー」は、豚モツを串刺しにしたものをカレーで煮込んだものです。

それが60年にわたって清水のまちに「ガラパゴス状態」(ある地域だけで独自に発達した)で広がっていきました。

港町清水では、進取の気風とこだわりのない自由さから、料理人がそれぞれの工夫をしながら、様々なバリエーションの「もつカレー」ができてきました。

イカスミを使ったもの、牛スジを入れたもの、赤ワインで煮込んだもの、チーズを入れた洋風のもの、味噌煮込みにならってゴボウ、ニンジン、こんにゃくを入れたものから、なすやトマトが入ったものなどがあります。特に話題になった2008年以来発展に拍車がかかりました。

したがって、これでなくてはならないという定義はありませんが、ブームとともに便乗商品ともいえるものもでてきました。
ただ単にもつ煮とカレーを和えただけ、煮込んだのではなく煮ただけと思えるような、もつが固く、臭みもとれていないものを「もつカレー」としてイベントで売ったり、お土産として販売するようなものも出てきました。

そこで清水もつカレー総合研究所の見解としては

もつが柔らかく煮込んであること
もつに肉のうまみが残っていること
もつの臭みがないこと
もつにカレー味がしみこんでいるもの
(もつとカレーを和えたものではない)

以上を「清水もつカレー」の条件としています。
もつが肉のうまみを残しながら柔らかくなるまで煮込まれ、かつカレー味がしみこんで絶妙の調和がとれたものを「清水もつカレー」としています。

広範囲での「清水もつカレー」とは
旧清水市内でつくられているもの
清水もつカレー総研が認めたもの

もふくめた物としています。
  


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2015年10月19日

清水もつカレーの歴史

清水の焼鳥屋「金の字本店」の先代、故杉本金重さんが、
戦時中満州で、東京の洋食屋「精養軒」の人と炊事班がいっしょになり、
カレーの仕込みを教わった。

戦後店を開くと、名古屋の土手煮込みにヒントを得て、
モツをカレーで煮込んだ「もつのカレー煮込み」をつくった。
(1950年・昭和25年)

それが、清水で評判になり、
以来60年居酒屋の定番メニューとして広まり食べられている。

1899(明治32)年に開港した港町しみずには、
早くから洋食文化が広まり、人々はカレーに親しんでいた。
それが清水独自の食文化として「もつカレー」がソウルフードとして愛されてきた理由である。

もつとカレー、この普遍的なものの組み合わせが、
清水ならではのものと知り、そのおいしさを広めようと、
2008年11月29日、「清水もつカレー総合研究所」が設立された。
  


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